【FAQ-06】チップ選定
総合カタログP36,38のチップの選定の見方について説明します。
精和のエアレス塗装機に使用されるチップは4桁の数字になります。
チップの選定方法という形で総合カタログP36の上の方に1640と例がありますが、まず16、前の頭二つの2桁というのはチップの口径で、16といえば0.016インチ、 そして後ろの下二桁、40はパターンの角度になります。チップの口径0.016インチ、パターンの角度40°という形で1640となります。この数字はそれぞれの、例えばエアレスチップ1640、チェンジクリーンチップ1640、ロータリーチップ1640、様々なチップに対して、この口径、角度が同じであれば同じ粘度、同じ材料の物を吹いた時は同じような出方、同じように出るというのが基本です。
なので、チップの種類によって数字が同じでも出方が違うということはありませんので、まず、そこは頭に前提として入れておいて、このチップサイズとパターン角度というのを覚えるようにしてください。
塗料別のチップ選定は チップ選定表の方に詳細に書いてあります。
まず、もうすでに廃番になりましたフリーパターンチップに対して今まで028を使っていたんだけれども、どれを使えばいいのっていう問い合わせは結構あると思います。フリーパターンチップの口径で0.28というところを見ていただいて、ノズル口径範囲が0.016から0.023、そしてパターンの幅が5㎝から50㎝とあります。(HPトップのフリーパターンチップ使用のユーザー様へチップ選定についてを参照)
ですので、まずノズルサイズ028に該当するものが16クラスから23クラスという形でお客様に案内していただく。そしてパターンは今はもう変更ができず、固定になっていますので5㎝から50㎝でお客様の方に任意に選んでいただくという回答が基本になります。
じゃあ16から23どれを選べばいいのっていう事になるんですけれども、数字が小さい方がより細かく綺麗に吹き付けができます。そして、数字が大きくなるにつれて霧は若干粗くなりますけれども出る量は多くなりますという説明をした上で、お客さんが薄く均一に塗りたいのか、量を出して厚く塗りたいのかっていうのを聴いていただいた上で、チップを選定する。フリーパターンに該当するものについてはチップを選定するという風にお客さんにアナウンスします。
でもう一つ、うちにはターンツインチップというものがありまして、総合カタログP38のターンツインチップの欄を見て頂きたいんですけれども、「片20」と一番上に書いてあります。これは片側が20°の角度で同じサイズのチップが付いていますよということになります。
つまり、例えば、1150というのを選んでいただいた場合、通常は 0.011 インチの50°の角度で吹付けをして、T字のチップになるのでそれを反転した時に、1120の角度で出ますよという意味になります。同じチップサイズで20°と任意の角度で出るという形で、これをお客様に伝えていただければ、フリーパターンの様に角度を変えたいという要望にはこのターンツインチップというのが一番合っています。
ただし、これはボディセットというのが専用になりますので、お客様にこのチップを使っていただく時は、ターンツインチップ用のボディセットを別にご用意していただいてつけていただくと言う必要がありますのでそこまで案内をするようにお願いいたします。
総合カタログP38のノズルチップの一覧表の見方ですが、一番右側に他社近似品という形で、I社、G社、A社、W社とアルファベットで書いてあります。これはそれぞれIが岩田、Gがグラコ、Aが旭サナック、Wがワグナーというかたちに分かれています。
例えば、ワグナーの213と同じチップ、精和だとどれっていう問い合わせを受けるとします。そうした場合、W社の213というところに合わせていただいて、定規か何かで横にもっていくと、そうすると、精和でいうと、1325のラインに来ると思います。213と同等のものは、精和でいうと1325が一番近いということです。旭サナックの場合は、09P05を、グラコの場合は163-213、岩田の場合はNT1505という形で、他社に対してどれがいちばん精和のチップサイズで合っているのというのは、こういう見方をしてください。これは、平行していただければ、それぞれのチップに対して合わせることができます。
今の1325はどういう出方をするのっていうのをお客様に聞かれたときに、まずは、インチ、穴のサイズはどれぐらいなのといわれたら、チップ口径、上の段がインチ表記、下の段が㎜表記になります。
0.013インチ、そして0.33㎜の穴のサイズですよ。パターン幅はと聞かれたら、120㎜~160㎜、12㎝~16㎝ですよ。ここの注意点は、水を吐出した時で設定圧を100キロにした時のパターン幅になります。塗る面に対して約30㎝離した時に、扇型の角度で25度で出るものというのがだいたい12㎝~16㎝の縦のラインの扇になりますよというイメージになります。
なので、塗料でやった場合は粘度が高くなりますので、この幅が縮まります。材料によって変わってきますが、だいたいこれの8掛けぐらいのパターン幅になります。なので90㎜~120㎜ぐらいになります。吹付の角度は22.5~30度、約25度という形になります。
吐出量が100キロでやった時に、約570㏄ということになります。570㏄、ひとつのノズルサイズで、当然ひとつしかサイズがないので、出る量というのはパターン幅ではなくて穴のサイズで決まるということを意識していただくと、出る量は同じ中で、幅が広ければ、そこに着く量は薄くなる。
狭くなれば出る量が厚くなるということを片方で覚えていただいておくと、狭く塗ったときは、塗る量は厚く出る。そのラインに対して厚くでるということを覚えておいてください。
次が総合カタログP38の下段、丸吹きノズルチップの選定表という形になる。丸吹きノズルというのは丸く出る。通常は扇で出ますけれども、丸く出るチップを言います。黒い菱形のついた TC-2と TC-5というのは受注生産なので別途費用がかかりますと赤字で書いてあります。チップ口径は㎜表記になるので、ここだけちょっと注意が必要です。0.71 mm 、1.11mm。なので同等のノズルサイズに近いのが31クラス、26から31の間と、43クラスとかなりちょっと大きいサイズになります。
30㎝ 離した時にパターン幅、一番右側ですね、110 mm、150 mm、200mm、これは 直径です。が、これぐらいの大きさで出ますよ。で、それれぞれの圧力、機械の設定圧力の時にそのチップを使った時の吐出量という形になりますので、この丸吹きチップの場合はかなり穴の口径が大きいというのを頭に入れといていただいて、 0.71のサイズでもやっぱり31クラスなのでかなり粘度の高い材料を吹く時、そしてしゃぶい材料、水っぽい材料を吹く時はかなり量が出てしまうというのをお客様にお伝えください。
質問:フリーパターンチップでもう同じものはないという説明をしなければいけないんですけど、それでもほぼ同じように使えるものはないかという質問に対して、例えば028を使われてたお客様は16から23の間を取って18か21を選んでもらうとかっていう考え方っていうのは正しいんですか?
回答:前提は、角度が固定になってしまうというのは伝えていただいて、幅が広がったり狭まったりすることができるそういう同等のものはもうありませんと伝えていただいた上で、今の回答でいいと思います。真ん中をとるというのは。ただし、お客さんがそれでもやっぱ幅を広げたり狭めたりしたいっていうのが第一要望であれば、ターンツインチップの商品案内を次にしていただければと思います。